いち瑠の放課後

きものエピソード

いちるのもり
2025/02/05 12:00

きものエピソード008

 

ずっと着たかったことに気がついて

 

一年前、このいち瑠の教室に入るまで、着物を着た記憶が三回しかありませんでした。

実際には四回ですが、三歳の時のことは覚えておらず、

七歳の七五三、成人式、大学の卒業式のことです。

 

教室に通い始めるまで、

漠然と着物が好きで、小さい頃からあこがれた気持ちを持ち続けていました。

 

覚えているのは、浴衣を着るのが大好きで、

小学生の高学年くらいから半幅帯にかわった時は、すごく嬉しくて、

夢中になって母に結び方を習っていました。

 

それ以来、毎年、夏になると自分で浴衣を着てお祭りに行っていました。

 

成人式を迎えると、

今度は着物が着たくて母の着物を着たいと言っても「丈が合わない」の一言でつっかえされ、

「そういうもの?」と思った記憶があります。

 

大学の卒業式には、

アルバイトしてお金をためて、袴をレンタルしました。

 

社会人になってからもやっぱり夏は浴衣を着たくて、

ひと夏に数回着る機会はあったものの、

まだ着物を着ようと思うところまではいきませんでした。

 

結婚して子供が生まれ、

入園式や入学式という場、子供たちの七五三などで、

自分の周りにたまたま着物を着る方が多くいたことで、

そういえば、小さい頃からずっと憧れていた気持ちを思い出しました。

 

新聞でいち瑠の広告を何度も目にしては、今は無理だと思い一年以上過ぎていると思います。

 

でも娘たちが年中の終わる頃、急に、今なら行けると思ったのです。

 

そして、卒園式と入学式、七五三まで一年あればきっと着られる、

そう思って一年前に念願の着物に触れることができました。

 

私が母に浴衣を習ったように、

娘たちに着物の着付けが教えられたら嬉しいな、

という淡い希望を持ちながら、今日に至ります。

 


※ここでは生徒さんから寄せられた過去の素敵なきものエピソードを順次紹介しております。

 (リアルタイムのお話ではございません)

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