いちるのもり

2025/05/14 12:00
きものエピソード22
祖母の着物
私は着物姿の祖母を見た事はなかったが、
亡くなった時に部屋にあったタンスには
沢山の色とりどりの着物が入っていた。
毎日、仕事で忙しい母のかわりに
台所で孫の世話をしていた祖母にとって、
着物で過ごす余裕のある時間がなかったのだと思うと
何だか申し訳ない気持ちになるのだが
タンスに一杯の着物を「いつか着よう」と思ったり、
新しく着物をあつらえたり、
という着物が与えてくれる特別な時間もあったのかも…と、
残された家族にと、祖母がどんな人であったかを
着物が教えてくれているのでした。
その着物をどうしてこうか?
着物に興味があるのは今の所私だけ。
着付け教室に通い、
できるだけ着物を着て、出かけるようにもしている。
私と祖母と、体のサイズも違うのだが、
帯や小物等は大活躍だ。
時間をこえて着物で祖母とつながっていける事は
とても嬉しい。
私から今後は次の世代へと
着物や思い出をつないでいけるように
私は他の人にも着物を着つける事を学び、
この体験を広げてきたい。
※ここでは生徒さんから寄せられた過去の素敵なきものエピソードを順次紹介しております。
(リアルタイムのお話ではございません)
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