きものエピソード003

好きな自分
私の初めての着物との出合いは小学校の低学年頃のことだったと思います。
母親とその友だちが夏まつりのために
祖母に浴衣を着せてもらっているところを見たことを今でもおぼえています。
母は紺色の浴衣、母の友人はむらさき色のしぼりのような浴衣でした。
子ども心に浴衣を着た女性を見て、
とてもきれいで自分の大人になったら
あんな着物(浴衣)を着られるのかなぁとドキドキしていました。
そんな子どものころの記憶が着物を何か特別なもの、
として私の頭の中に残りつづけさせたのだと思います。
20代の半ば頃から親しくさせていただいていた女性の方が
仕事柄、毎日着物を着ることとなり、自分で着付けを毎日練習され、
プロのように着こなすその姿を見て、
いつか私も自分で着物が着られるようになりたい、素敵な着物をまとってみたい、
と思うようになりました。
そんな思いを何年もかかえながら
去年の今頃、「着物を習いにいこう」と決心し、今日に至ります。
1年という期間で何とか自分で着られるようになり、
日の目を見なかった数枚の着物に袖を通すことができたこと、とてもうれしく思っています。
着物を着た自分はいつもより姿勢がよく気持ちが凛とするような感覚があります。
そんな自分が好きでもあり、これからもそういう自分でありたいと願っています。
“思い、願い続ければいつかそうなる”
かのように私は着物を引き寄せることができたのかもしれません。
そして何より1年続けることができた教室の制度や先生方との出会いが
着物を引き寄せることのできた大きな要因でもあったと思います。
これからも好きな着物を着て好きな自分になれるようがんばりたいと思います。
※ここでは生徒さんから寄せられた過去の素敵なきものエピソードを順次紹介しております。
(リアルタイムのお話ではございません)